【現場で学ぶ建築知識⑤】上棟後の流れ ~接合金物と中間検査~

🏠上棟の翌日から始まる!時守の家づくり現場レポート✨
こんにちは!山口県の工務店「時守」です🌸
上棟式でお客様と一緒にお祝いした翌日から、いよいよ本格的な大工工事がスタートします!今日は、私たち時守が普段どんな風に家づくりを進めているのか、現場の様子をお伝えしますね😊
🔨上棟後は棟梁と弟子でじっくり丁寧に
上棟の日にワイワイと駆けつけてくれた応援の大工さんたちも、翌日からは各々の現場に戻っていきます。残された現場では、私たち時守の棟梁(とうりょう:大工さんのリーダー)1人、もしくは弟子の見習い大工さんと2人で、じっくりと丁寧に作業を進めていくんです👷♂️
棟梁は前日組み上げた骨組みに、地震に強くするための「筋交い」(すじかい:斜めに入れる補強材)や「接続金物」などを一つひとつ丁寧に取り付けていきます。同時に、屋根屋さんも瓦やガルバリウム鋼板で屋根を仕上げる作業を並行して進めますよ🏠
🏯昔ながらの知恵と現代技術の融合
山口の伝統的な家づくり 🌿
私たち時守がある山口県でも、昔の家づくりは本当に素晴らしい技術でした!
昔の日本家屋は、釘や金物をほとんど使わず、大工さんが手作業で加工した「継手」(つぎて:木材同士をつなぐ技法)や「仕口」(しくち:木材の接合部分)で材木同士をつなぎ合わせていました。
緩みそうな場所には「込み栓」(こみせん:木製の留め具)や「くさび」を打ち込んで、必要最小限の建築金物として「かすがい」や「山形プレート」を使う程度でした🔨
地震が来ても、木材自体が少し潰れることで柳の木のように柔らかく揺れを吸収する「柔構造」。外壁も、斜めの筋交いではなく「貫」(ぬき:水平方向の横桟)と竹を組み合わせて土壁の下地を作り、漆喰で仕上げていました。
ひび割れができても、ご近所の左官職人さんがサッと直してくれる、そんな温かいコミュニティがあったんですね💫
現代の時守の家づくり 💪
でも現代の家は違います!コンクリートの基礎に土台をアンカーボルトでガッチリ固定し、強い揺れがそのまま構造躯体に伝わるようになりました。
だからこそ私たち時守では、すべての接続部分に適切な金物を取り付けて、しっかりと締め付けることで、お客様の安全を守っているんです🔩
🛠️時守が使用する重要な金物たち
1. 羽子板ボルト 🏸
梁(はり:水平に架ける構造材)と桁(けた:屋根を支える水平材)など、直交した水平部材が大きな揺れで抜け落ちないように、ボルトで引き寄せてナットで締め付ける金物です。
この取り付けは、まだ応援の大工さんたちがたくさんいる上棟の日に、みんなで手分けして行います。メッキされた羽子板ボルトを足場の上のカゴに大量に用意して、構造材が交差する場所ごとにガチガチに固めていくんです💪
時守では、この後に分厚い床合板を敷き詰めて適切な間隔で釘止めするので、昔よりもずっと揺れに強い建物になります✨
2. ホールダウンアンカー(シートベルトのような金物)🚗
建物の四隅や中央部など、建物が横に変形するのを防ぐ**「耐力壁」**(たいりょくかべ:地震などの横からの力に抵抗する壁)に筋交いを入れると、柱の足元と頭に大きな「引き抜きの力」がかかります。
これは車の急ブレーキ時のシートベルトのような役目をする金物なんです!🚗💨
実は熊本地震では、震度7の繰り返しの揺れでこの金物を取り付けているビスが抜けて、柱ごと土台から抜け落ちて倒壊した建物もありました😰 私たち時守では、そういった教訓を活かして、より確実な施工を心がけています。
3. 筋交いプレート 📐
阪神淡路大震災では、筋交いを入れていても釘止めだったために、大きな揺れで釘が抜けてしまい、筋交いが役目を果たさないケースがありました。
そこで開発されたのが「筋交いプレート」!釘ではなくビスでしっかりと固定する金物です🔧
でも、その後の熊本地震では今度は筋交い自体がポッキリ折れてしまうケースも…💔
そのため、時守では少し柔軟性を持たせた筋交いプレートも積極的に採用しています。地震の力を上手に逃がしてくれるんです🌀
🔍時守の現場は中間検査でしっかりチェック!
上棟後、概ね1週間前後で中間検査が行われます。これは建築確認を行った役所や検査機関が、まだ柱や梁などの構造躯体が見える状態で検査するものです👀
この時点では、外周りは透湿防水シート(とうしつぼうすいしーと:湿気は通すけど水は通さない特殊なシート)で囲われ、土台や柱は防蟻処理(ぼうぎしょり:シロアリ対策の薬剤処理)が終わった段階です。
工法によっては外壁に構造用合板や面材が張られて、耐震強度が設計図書通りかを確認できる状態で検査を行います。
検査でチェックされるポイント ✅
- 建築金物の取り付けが適正か
- 耐力壁の位置が図面通りか
- 防蟻処理が適切に行われているか
💰住宅ローンの適合証明もバッチリ!
住宅金融支援機構の「フラット35」などの住宅ローンをご利用のお客様には、この中間検査で技術基準に照らし合わせた適合証明もしっかりと取得します💰
時守では、お客様の住宅ローン手続きもサポートしているので、安心してお任せください!
🌟時守からのメッセージ
上棟後の大工工事は、見た目は地味かもしれませんが、家の安全性を左右する超重要な工程なんです!
昔の「柔らか構造」の良さを理解しつつ、現代の「ガッチリ構造」の技術を組み合わせて、山口の風土に合った家づくりを続けています。
地震の教訓から生まれた様々な金物や工法を適切に使い分けながら、お客様に安心して長く住んでいただける家を作り続けていきます🏠✨
私たち時守は、これからもお客様の「いい家を建てたい」という想いに、職人の技術と現代の知恵でお応えしていきますね😊
次回は、この後に続く工程についてお話しします。お楽しみに〜🎵
山口市・防府市・宇部市・周南市など、山口県で注文住宅建てるなら時守
山口県で真心込めた家づくりを続けています🌸
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